※この記事は、医療従事者としての経験をもとに、家庭での看病にいかせたことを記載したもので、医学的判断を代替するものではありません。判断に迷うときは、必ず医療機関にご相談ください。
子どもが薬を受け付けてくれない時、頼りになるのが坐薬(ざやく)です。
でも、「おしりから入れるなんて…痛くない?失敗しない?」と、不安に思う方も多いはず。
この記事では、坐薬をスムーズに挿入するための【向き・痛くないコツ・押し方・切り方】など、最低限おさえていたいポイントをまとめました。
この記事でわかること
- 坐薬を痛がられずに入れるコツ
- 坐薬の効果・時間・出てきた時の対応
- イヤがられないための前準備
5分で読める内容です。
慌てる前に、ポイントを確認してあげてください。
坐薬とはどんな薬?
子どもの熱さましや吐き気止めに「坐薬(ざやく)」を処方されることがあります。
坐薬は、おしり(肛門)から入れるタイプの薬で、直腸粘膜から成分が吸収され、体に作用します。
口から飲めないときにも使いやすく、赤ちゃんや小さな子どもでも使用しやすい形態です。
主に、解熱鎮痛剤や、吐き気止めなどが処方されます。
坐薬はどれくらいの時間で効果がでるの?

「坐薬はすぐ効く」
というイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、実際には効果がでるまでに15〜30分程度ほどかかることが一般的です。
これは
「肛門→直腸粘膜から吸収→血流にのって全身に作用」
という経路をたどるからです。
一方飲み薬(粉やカプセル)は、
「口→胃→胃の粘膜から吸収→血流にのる」
と、少し違うルートで体に入るため、効果が現れるまでに、30分〜1時間ほどかかることもあります。
※薬の効果の出方には、体調や症状の状態によって個人差があります。必ずしもこの時間で効くとは限りません。
私も焦った経験があります…
看護師として勤務していた私ですが、はじめて我が子に坐薬をつかったときは、正直慌てました。
「え、まだ熱が下がらないの?本当に効いてるの?入れ方まずかった?」
と、焦る気持ちがぐるぐると…。
とくに子どもがぐったりしているときは、一刻も早く楽にしてあげたいという思いが強くなり、冷静ではいられないものです。
でも、「坐薬は吸収に少し時間がかかることもある」と知っておくだけで、気持ちの持ち方が少し変わります。
坐薬の切り方

小児科で「量が多いから2/3に切って使ってね」って言われることがあります。
薬は、子どもの年齢や体重によって適切な量が異なるからです。
そのため、坐薬は固形だから、「2/3に切ってください」と医師から指示されることがあります。
じゃぁ、どこを切ったら良いのか?
坐薬は尖った方からいれるとスムーズに挿入できるように設計されているので、「切るときは平らなほう」になります。
うっかり、先端(尖った方)を切ってしまったら…
大丈夫です。
坐薬は体温で溶ける性状があるので、角をそっと撫でてとかして丸く整えてあげてください。
間違っても強引に入れると、子どもは痛くて号泣します。
坐薬の入れ方
坐薬は、「正しく使えば痛みも少なく、赤ちゃんにも使えるお薬」です。
迷いやためらいがあると、かえって子どもが不安になるので、以下の手順で落ち着いて対応してみてください。
①袋から出し、尖ったほうを先にする

先端がとがっている方がスムーズに入りやすく、基本的にはこちらを先にします。
②油(ワセリン等)をつける

ワセリンやサラダ油、オリーブオイルなどを、先端に少し塗ります。
これだけで、挿入時の痛みや違和感を大きく減らせます。
あと、潤滑油がないと、入りにくくて痛いです。
③肛門に挿入

横向きで寝かせて、姿勢を安定させます。
その後、指の腹でそっと押し込みます。
全部がすっぽり入ると、指先に「入った感じ」がわかります。
坐薬がうんちと一緒に出た時の対処
坐薬を入れた直後にうんちが出てしまうことがあります。
そんな時は、出てきた坐薬の形状を確認することが大切です。
判断のポイントは、坐薬の“形”がどうなっているかです。
・坐薬の形が残っている→でてきた坐薬を再挿入(油をつけなおして)
まだ体内に吸収されていないので、油(ワセリンなど)をつけ直して、優しく再挿入します。
・坐薬がほとんど溶けて液体→入れ直し不要(吸収が期待できている状態)
坐薬が液状になっていたり、掴めないほど形が崩れている場合は、すでに体に吸収されている可能性が高いため、入れ直したり、新しく追加する必要はありません。
坐薬挿入後、うんちと出てきたら?
- 坐薬の形が残っている→でてきた坐薬を再挿入(油をつけなおして)
- 坐薬がほとんど溶けて液体→入れ直し不要(吸収が期待できている状態)
まとめ:坐薬は赤ちゃんにも使える形態です
坐薬は、赤ちゃんにでも使える医薬品のひとつです。
ただ、実際に使おうとすると
「押しこんで痛くないかな?」
「ちゃんと入れられるかな?」
「これで効かなかったらどうしよう…」
そんなふうに、不安になるのも自然なことだと思います。
私自身、あの小さな肛門にぐいっ!と押し込んで確実に入れたはずなのに、なかなか熱が下がらず「失敗したのかも…」と焦ったこともありました。
けれど、坐薬は効果が出るまでに時間がかかることもある薬です。
また、体調や使用のタイミングによって、薬の効き方にも差が出ることがあります。
\坐薬の挿入:失敗しない3つのポイント/
- 尖ったほうから入れる
- 潤滑油を使う
- うんちと一緒に出たら形状をチェック
使い方のポイントを押さえたうえで、できることはやったなら、あとは、子どもの回復力を信じて寄り添う時間を大切にしましょう。
「よし、がんばった」と、自分にも声をかけてあげてくださいね。
夜間や休日で迷ったときの相談窓口と参考サイト
「今すぐ病院に行くべきか迷う」そんなときには、以下の相談窓口やサイトを利用するのも安心です。
子どもの病状について相談できる窓口と参考サイト
- 夜間の救急電話相談 ▶︎📞 #8000(子ども医療電話相談)
- 症状別の対応がわかる ▶︎ こどもの救急(公益社団法人 日本小児科学会)
- 誤飲・誤食等の中毒相談 ▶︎中毒110番・電話サービス
※この記事は看護師としての実体験に基づいたものですが、症状や薬の使用に不安がある場合は、医師または薬剤師にご相談ください。






